ラヴェルが好き

学問についても、音楽についても、
粋なものも好きだけど、結局のところクラシックなものが一番好きだ。
クラシックなものには、歴史と叡智のうむ、穏やかな感動がある。

ところで、クラシック音楽といえば、ラヴェル (Maurice Ravel) は、わたしのお気に入りの作曲家のひとりである。

彼はバスク系のルーツを持つ近現代のフランス人作曲家で、ドビュッシーなどと同じ印象派に分類されることも多い。
印象派とか、はたまた古典的とか評されるその世界観はなかなかに独特で、
記憶をおもちゃの国で再現したような、憧れのような、ぼんやりしたうつくしさを表現する。
ボレロなどオーケストラにも有名な曲は多いが、わたしはもっぱらピアノ曲が好きだ。ちなみにお気に入りはソナチネ(特に第二楽章)やクープランの墓といったあたり。

 

楽典を学ぶと、音楽のうごきやそれに対する心のうごきいうものが、
とってもシンプルで、数学的だと感じることがある。

バッハやモーツアルトといった古典派は、明快なカデンツで心地よい美しさをみせてくれる。ロマン派のショパンは、半音階や転調でドラマティックな感動を与えてくれる。

 

ラヴェルの音楽が素敵だと感じる理由のひとつに、彼独特の、全然違ったコード展開がある。

彼のつくるフレーズには、随所に全音音階やオクタードスケールという音階が使われているように思う。
通常であれば全音や半音を組み合わせるところを、全音が4つも5つも連続するような、変わった音階を使うのだ。そのためハーモニー(コード)も、見慣れないものばかりになる。

珍しい音を選ぶ一方で、曲の構成は古典的なソナタ形式をとるものが多く、
規則的でシンプルな繰り返しを多用したりする。

ラヴェルは激動の時代を生き、言語障害とも闘ったが、
彼はその感性で、どんな世界をみていたんだろう。

 

 

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